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2013年06月24日 (月) | Edit |
 このブログでは,いろいろなテーマを扱うつもりです。
 「世界史」「社会のしくみ」「発想法」「勉強法」,それから「団地リフォームと住まい」……雑多なのですが,私としてはこれらに共通するひとつの視点があります。

 それは,「近代社会を精いっぱい生きる」という大テーマです。

 「近代社会」ってなんのことか?
 ひとことでいうと,「多くのふつうの人でも,したいことがいろいろとできる社会」のことです。
 いわゆる「自由な社会」。
 「自由」とは「したいことができる」ということです。

 数百年以上昔の社会は,世界のどこをみても「したいことをする自由」を,法律などで制限していました。
 たとえば,「どんな仕事に就くか」が,生まれながらにしてほぼ決まっていました。江戸時代の日本なら,武士の子は武士に,農民の子は農民に。「身分社会」というものです。

 この数百年の世界は,身分社会を脱して「自由な社会=近代社会」を築く方向で動いていきました。
 「まだまだ」という国もかなりありますが,欧米や日本のような先進国では,近年は「かなり自由になった」といえるでしょう。

 でも,こういう話は,いかにも抽象的です。「自由」について,もう少し生き生きとイメージできる手がかりはないでしょうか。
 そこで,「昔は特別な恵まれた人にしかできなかったことが,今はふつうの人にもできるようになった」という話をしたいと思います。その切り口で話すと,「わかってもらえた」ということがありました。

 たとえばこういうことです。
 今の子どもたちは,生まれたときからビデオやデジカメでいっぱい撮影され,ぼう大な映像が残っています。
 では,「生まれたときから,たくさんの映像(動画)が残っている史上はじめての人物は誰か?」なんて,考えたことがありますか?

 「それはおそらく,今のイギリスの女王のエリザベス2世(1926~)だ」という説があります。
 映画の発明は,1800年代の末です。エリザベス女王が生まれた1920年代には,映画撮影の機材は高度なハイテク機器でした。そんな機材と専門家チームを投入して,日常的に撮ってもらえる赤ちゃんは,当時は大英帝国のお姫様くらいだった,ということです。

 この説がほんとうに正しいかどうかは,立証がむずかしいところもあります。でも,あり得る話です。

 90年ほど前には,世界じゅうでエリザベス2世でしかあり得なかったことが,今では誰でもできるようになっている。

 こういうことは,ほかにも山ほどあります。
 クルマに乗って出かけることは,昔はかぎられた人だけのぜいたくでした。
 「好きなときに音楽を聴く」ことは,蓄音機の発明(1870年代)以前には,自分の屋敷に「お抱えの楽団」がいるような,富豪だけの特権でした。ipodは,「ポケットに入るお抱えの楽団」です。

 たしかに私たちの「自由=できること」は増えているんだろうな。技術の進歩や経済発展のおかげだな……

 そこで,いろいろ考えるわけです。
 だったら,今の社会で,私たちはどんなことができるんだろう?
 少し昔の感覚で思うよりも,ずっと多くの自由や可能性があるかもしれない。
 その可能性を,できるかぎり使いきって生きていけないだろうか。
 それが,「近代社会を精いっぱい杯生きる」ということです。

 ***

 「団地リフォーム」も,私にとっては「近代社会を精いっぱい生きる」ことのひとつです。

 私は,数年前に築30年ほどの公団住宅(団地)を買って,全面リフォームして住んでいます。
 設計は寺林省二さんという建築家にお願いしました。いろいろと要望をして,自分好みのインテリアをつくってもらったのです。

 「建築家に家をつくってもらう」などというのは,私たちの親の時代には,相当に恵まれた人だけができることでした。それを今は,団地住まいの私でも行っているわけです。
 
 これも,今の社会があたえてくれる「自由」や「可能性」を活用した一例です。
 そんな「活用」が,人生のさまざまな場面でできるようになるには,いろんな「発想」や「勉強」も必要になるでしょう。「社会のしくみ」についての知識や,その背景となる歴史もおさえておきたい。

 どうでしょうか。一見雑多なもろもろのテーマは,「近代社会を精いっぱい生きる」という視点で,結構つながっているとは思いませんか?

(以上)

※以上は,このブログをはじめて2回目(2013年1月14日)にアップした記事の「再放送」です。このブログの中でとくに大事な話だと思っていますので,「掘り起こす」ことをしました。
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2013年06月24日 (月) | Edit |
 「自分で考えるための勉強法」シリーズの第29回。
 前回から「読書論」の話をしています。
 といいながら,「本を読む」ことの話ではないんですね……でも,だいじなことだと思っています。


まず本屋さんへ行って,
本を手に取ってみよう。


 「本を読みたいのですが,何か面白い本はありませんか?」と聞かれることがあります。
 でも,そういう質問は答えにくいのです。「こういうことを知りたいが,いい本はないか」というのなら,答えようがあるのですが……

 ただばくぜんと「何かいい本はないか」という人には,とにかく「近所の本屋さんへ行って,本を手に取ってみること」をおすすめします。

 読書の最初のステップは,「本屋さんへ行くこと」です。

 本屋さんに行ったら,まずうろうろしてください。
 普段のぞいたことのないようなコーナーにも行ってみてください。「へえ,こんな本もあるのか」という発見があるでしょう。

 本屋さんのいいところは,洋服屋さんとちがって「いらっしゃいませ,今日は何をおさがしですか?」などと声をかけられないことです。だから,安心してうろうろできます。

 読書の第二のステップは,「本を手に取ること」です。

 うろうろしてみて,ちょっとでも興味の持てそうな本が目にとまったら,すぐに手に取ってみましょう。ここでは,「何も考えずに気軽に手に取る」ことが大事です。

 ビジネスの本をさがしていて,ふと料理の本が目にとまったとします。そのとき,「今さがしているのはこれじゃないから,あとで」などと考えてはいけません。すぐに,その本を手に取ることです。どんどん手に取って,パラパラめくってみる。つまらなかったら,棚に戻せばいい。

 私が勤めていた会社の近所には,かなり大きな本屋さんがあって,昼休みによく行きました。「うろうろする」時間は,30分くらいでしょうか。その間に,10冊くらいの本を手に取っています。

 本屋さんに全然行かない日というのはあまりないので,そうやって年間に「何千冊」という本と出会えるわけです。10冊手に取ると,1冊くらいは「買ってもいいかな」と思える本があります。

 まず,1週間に30分ほど「本屋さんをうろうろする」ということを,してみてはどうでしょうか?

(以上,つづく)

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