FC2ブログ
2013年08月09日 (金) | Edit |
 明日8月10日は,明治維新のリーダー,大久保利通の誕生日です。
 そこで彼の「四百文字の偉人伝」を。古今東西のさまざまな偉人を,400文字ほどで紹介するシリーズ。

 あらためて生没年月日をみると,大久保がほぼ48歳で死んだことに気がつきました(暗殺による)。
 今の私と同じ年じゃないか。
 だから,どうということもないのですが…

 若いころ,板倉聖宣さんという先生から,雑談としてですが「革命家は早死にするほどカッコいい」という法則があるなんて話を聞いたことがあります。
 
 たしかに,明治維新の功労者の場合,それはよくあてはまるように思います。

 高杉晋作や坂本龍馬のように20代や30過ぎの若さで死んだ人は,「めちゃくちゃカッコいい」。
 一方で,70近くまで生きた伊藤博文は,「あまりカッコよくない」。
 まして,80代まで生きた山形有朋は,「非常にカッコよくない」わけです。

 じっさい,一般のイメージとして,そういう「序列」があるように思います。

 「龍馬のように生きたい」という青年には,何度も会ったことがありますが,「山形有朋のように生きたい」という青年には,会ったことがありません。

 50歳くらいまで生きた大久保利通や西郷隆盛は,この「カッコよさの序列」のなかでは,中間的なところにいるのでしょう。
 ただし,西郷の場合は,特別に尊敬・崇拝する人もいますが,「多数派のイメージとして」ということです。

 まあ,正確な議論のできる話ではありません。「カッコよさ」というのは,その人物の業績の大小ともちょっとちがいます。軽く聞き流して(読み流して)くださいね…


大久保利通 (おおくぼ・としみち)

20年間,維新を引っぱった

 大久保利通(1830~1878)は,西郷隆盛と並ぶ明治維新のリーダーで,明治政府の基礎を築いた政治家です。
 でも,西郷が「大人物」として人気があるのにくらべ,大久保には「冷酷な策謀家」のイメージがあって,人気はイマイチ。
 たしかに彼には,「政治的判断で,恩人や盟友を切り捨てた」といわれてもしかたないできごともありました。
 しかしそれは,「彼が私欲や情に左右されず,なすべき仕事を強い意志で推し進めたからだ」という見方もできます。
 たとえば,「郷土の人間をひいきしてとりたてる」ことを彼は好みませんでした。明治政府での彼のおもな部下の多くは,出身の薩摩(鹿児島)以外からの人材でした。
 こういう人は,不人気なことが多いものです。
 大久保は,幕末から明治にかけての動乱の時代に,20年もの間トップリーダーであり続けました。それは,彼が単なる「策謀家」などではなく,自分の軸を持つ「信頼に値する人物」だったからではないでしょうか。

佐々木克著『大久保利通と明治維新』(吉川弘文館,1998)に教わった。このほか,佐々木克監修『大久保利通』(講談社学術文庫,2004年,大久保についての同時代人の証言集)による。

【大久保利通】
 徳川幕府を倒した中心人物の1人で,初期の明治政府のトップに立つ。薩摩藩の下級武士出身。版籍奉還,廃藩置県,地租改正などの重要事項を推進した。政府に不満を抱く士族により暗殺された。
1830年(天保元)8月10日生まれ 1878年(明治11)5月14日没

                        *

「四百文字の偉人伝」は,古今東西のさまざまな偉人を,400文字ほどで紹介するシリーズ。このブログでときどき載せています。(カテゴリー:四百文字の偉人伝
 その101話をまとめた電子書籍『四百文字の偉人伝』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)も発売中です(アマゾンKindleストア楽天Kobo,ディスカヴァー社のホームページなどにて販売,400円)
                     
四百文字の偉人伝四百文字の偉人伝
(2013/02/04)
秋田総一郎

商品詳細を見る

(以上)
関連記事
テーマ:歴史
ジャンル:学問・文化・芸術