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2013年09月02日 (月) | Edit |
 「自分で考える勉強法」シリーズの42回目。

 「読書論」の話を続けています。
 このところは,教科書や子ども向けの本のこと,新書のすすめ,「通な本」と「最先端の本」,古典とのつきあい方,といったことを述べてきました。

 今回は,本を読むうえでの「スタイル」のようなこと。どこで,どんなふうに読むか,という話です。
 でも,スタイルというのは,重要度は比較的低いと思います。「どこで,どんなふうに読むか」よりも,「何を,どんな問いかけで読むか」というほうが,ずっと大事です。

 ビジネスのハウ・ツー本の世界では,スタイルの話(カフェで積極的に仕事をしよう,みたいな)はさかんです。たしかに,スタイルの話は具体的でイメージしやすく,「自分もやってみよう」という積極的な気持ちにさせてくれるところがあります。

 つぎの話も,読書にたいし積極的になるうえで,ひとつの参考として読んでいただければ,幸いです。


カバンの中に,三冊の本を入れて持ち歩く。

 カバンの中に本を入れて持ち歩いていますか?
 読みかけの本を一冊入れている人は,かなりいるでしょう。でも,何冊も持ち歩いている人は少ないのではないでしょうか。重たいですから。

 でも,本当に本が好きでよく読む人は,常に何冊もの本を持ち歩いています。
 私も,いつも三冊くらいはカバンの中に入っています。

 カバンの中に本を入れておくのは,待ち合わせや移動の時間など,毎日の中でふいにやってくる「本を読める時間」を逃さないためです。

 忙しい合間に,カバンから本を取り出して読む人が,たくさんの本を読める人です。

 でも,せっかく「本を読める時間」に出くわしても,読めないことがあります。もちろん,カバンの中には本が入っていますが,「今読みたいのはそういう本ではない」というときです。
 科学の本が読みたいのに,文芸書しかカバンの中に入っていない。軽いものが読みたいのに,堅い本しか持っていない。そういうときは,なかなか読めません。

 「今何が読みたいか」という欲求は,体調のように変化します。
 その変化に対応できるように,今読んでいる本の中から,タイプの異なるものを何冊かカバンの中に用意しておく。
 そして,そのときの欲求にあったものを読むのです。
 そうすれば,「甘いものが食べたい」と思ったときに甘いものを食べるとおいしさがしみわたるように,本の中身がしみわたってきます。

 何冊もの本を平行して読むこと。
 それらの本を持ち歩くこと。
 それが,たくさん読むコツです。おいしく味わって読むコツでもあります。

(以上,つづく)
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