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2014年02月06日 (木) | Edit |
 「自分で考える勉強法」シリーズの71回目。
 2013年11月3日の記事にある新刊の電子書籍『自分で考えるための勉強法』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)も,ぜひよろしくお願いします。

 今回で一応最終回です。最後まで書ききったつもり。
 でも,「補論」などは,ときどき書くつもりです。

 このシリーズでは,「よい先生をみつけ,徹底的に学ぶ」ことを重視してきました。
 どんな分野でもいいから,学者,思想家,作家,アーティストなどで「これは!」という人をみつけ,その人の仕事を追いかけよう。それがすべてのはじまりだ,と述べました。それをふまえての最終回。 


いつか,先生から離れるときがくる。

 熱心に読んできた先生の本なのに,手に取ることが少なくなるときが,いつかやってきます。私の場合,十年あまりでそうなっていました。

 先生が新しい著作を発表されれば,もちろん買って読みます。でも,学び始めたころのように,一冊読むたびに新しい世界がひらけてくるようなことは,もうありません。そこにあるのは,親しんできた世界であって,何が書かれているか,ある程度は予想できるのです。

 だからといって,もちろん「先生のすべてをマスターしてしまった」などということはありません。「先生の発想の基本的な部分を,ある程度理解できた」ということにすぎません。先生の本を読むことで到達できるのは,そこまでです。

 もっと先へ進むには,どうしたらいいでしょうか?

 今までは,先生がみつけ出した問題を,先生が解くのを見ていました。そうやって,問題のみつけ方や解き方を学んでいたのです。先生の話を聞いたり本を読んだりするというのは,そういうことです。

 今度は,自分で自分の問題をみつけ,自分で解くことです。
 それを,先生から学んだやり方でやってみることです。

 先生の解いてきた問題と私の問題とは,あたり前ですが別個の問題です。先生の本をみても,私の問題の解答は出ていません。

 先生をより深く理解するには,「先生の言ったことを知る」だけでなく,どんなにささやかでもいいから,かつて先生が行ったように「自分の興味ある問題を自分で解いていく」ことを経験していくしかありません。

 今の私は,そのへんのところで試行錯誤しています。歩みが遅いせいで,学び始めてから随分と時が経ってしまいました。でも,ここからが本当に面白いところです。

 誰でも,いつか先生から離れ,「自分の問題」に向かうときがやってきます。そのときが,楽しみです。

(おわり)
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ジャンル:学問・文化・芸術