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2014年09月06日 (土) | Edit |
 このブログはいつも長めの記事が多いので,たまには短い・とりとめのない話を。
 それをここでは「雑談」と呼んでいます。

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 カレーライスを,ルーのハコに書いてあるとおりにつくってみました。
 「基本に忠実に」ということの象徴的な例として,松浦弥太郎さんのエッセイにあったのです。ハコに書いてあるとおりにつくってみると,たいへんおいしいのだと。

 ほんとうかな?と思って試してみたのです。
 たしかにふだんは大幅にアレンジして「俺のカレー」をつくっています。それで満足していました。

 しかし先日,「ハウスジャワカレー辛口」のハコの裏にある,野菜や肉や水の分量,過熱時間などにできるだけ忠実につくってみたのです。

 たしかに「なるほど」と思える結果でした。
 多くの人が受け入れてくれるであろう,バランスの良いおいしさ。
 これが「ジャワカレー」のほんらいの味なんだ,なかなかだなーと実感しました。

 「基本」どおりやってみる,というのはたしかに大事なのでしょう。
 その「基本」というのは,高い技術をもつ人たちが時間をかけてつくったもの。人それぞれの片寄りやクセを,できるかぎり排除しています。それで「よい結果」を出せるようになっている。そういうものこそが「基本」に値する。

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 6年くらい履いて,靴底がひどく傷んでしまったビジネスシューズを,修理に出しました。 
 数か月前に,メーカーの修理に出そうと,買ったお店に持っていきましたが,「こんなに傷んでしまっては,もう無理」と言われました。修理には積極的なメーカーと聞いていたのですが。

 その後思い立って,近所のショッピングセンターにあるクツの修理屋さんに持っていったら,8000円で修理できるとのこと。
 このクツは2万何千円で買ったもの。安物ではないと思いますが,とくに上等というわけでもない。それを8000円かけて直すというのはどうなのか。「買ったほうがいい」という考えもあるでしょう。

 でも,足をつつむ「アッパー」の部分はやわらかくなじんでいて,まだまだ使えるのです。捨てるのはもったいない。

 修理に出して3週間ほどで,先週そのクツがかえってきました。靴底をすべて取り換えました。
 オリジナルの履き心地とはやや異なりますが,十分使用に耐えます。見た目も違和感はありません。

 その後,2~3日に一度はこのクツを履いています。よくなじんでいるので,このクツが一番疲れない。
 そして,「自分にあっているものを,大切に使っている」というよろこびがあります。

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 安倍内閣の改造。
 最近の大臣には「地方創生」「女性活躍」みたいな,政策課題がその名称となっている,聞きなれない名前の大臣もいます。また,ある「特命大臣」は「再チャレンジ」「クールジャパン戦略」担当だったり。
 
 従来からの大臣に,その時々の政策課題が「兼務・担当」としてくっついていたりもします。たとえば,文部科学大臣は「東京五輪・パラリンピック」担当です。 

 政治の解説者たちによれば,今回の内閣改造は,自民党のなかでの利害調整という面が大きかったとのこと。つまり,国会議員たちが欲しがる大臣のポストを党内のさまざまな派閥や立場の人たちに分配して,納得してもらう。それで安倍さんへの党内の支持をより確かなものにする。

 「国や国民のため」ということは,ここではそれほど重要ではない。

 そんなに大臣のポストを分けあうのが大事なら,「政策課題で大臣のポストをつくること」をもっと徹底すればいい。
 「クールジャパン戦略」みたいなレベルのものなら,何十とつくれるでしょう。

 あるいはテーマをさらに分けてもいい。たとえば「クールジャパン」を細分化して「世界に和食を広める大臣」とか「マンガとジャパニメーション振興大臣」とかつくればいいのです。

 100くらい大臣のポストをつくって,何度めかの当選議員はみんな,自動的に何かの大臣になれることにすればいい。

 でも100人の大臣のためにそれぞれの執務室やスタッフを用意するのはたいへん。だから,ほとんどの大臣は,学校の職員室のような大部屋の「大臣室」で仕事をしてもらう。この部屋の人たちは「大部屋大臣」といわれることでしょう。

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 広島での豪雨による惨事など,大きな自然災害の問題をとりあげたテレビのワイドショーで,ある評論家が言っていました。

 「最悪の事態を想定し,それに備えるのが危機管理です」

 「最悪の事態」についてイメージして,それを勘定に入れておくのは,たしかに必要なことです。
 でも「それに備えるのが危機管理」というのは,「?」と思います。

 最悪の状態に備えることができれば,たしかにそれにこしたことはない。
 でも,それではたいへんなコストがかかったり,平常時の活動に大きな支障が生じたりすることが多い。
 
 だから,どのくらいの・どのような危機に,どういう備えをしておくのが現実的かつ効果的なのかということで,実務家はアタマを悩ます。

 さじ加減や妥協点をさぐる,といったらいいでしょうか。
 過剰な備えはできない。でも備えておかないといけない。まじめな実務家や組織ほど,その狭間で悩みます。真剣に悩まなければいけない。
 私も会社員時代に,法務・コンプライアンスを担当していたとき,やはり悩みました。

 個人的なリスクに備えるときも同じです。
 たとえば,高い保険に入ればいい,というものではない。

 こういう評論家はダメだな,ラクチンなこと言うなよ,と思いました。

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 近所の書店に,こんな本が平積みになっていました。
 昭和末期に活躍した女優,夏目雅子(1957~85)が表紙のムックです。
 彼女は20代後半の若さで,病のため亡くなりました(若い人はご存じないかもしれないので)。

文藝春秋増刊 日本の美しい女 2014年 07月号 [雑誌]文藝春秋増刊 日本の美しい女 2014年 07月号 [雑誌]
(2014/06/09)
株式会社 文藝春秋

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 お母さんと小学校3~4年生くらいの男の子がそれをみていました。
 「きれいな人よねー」と,お母さん。

 「この人はね,もういないのよ。あんたが生まれるより前に亡くなったの」
 「えー,じゃあボクが生まれる前の写真なの?ふーん」

 親子は本の前を立ち去りました。
 お母さんは書店の別のコーナーで雑誌の立ち読みをはじめました。

 すると,ひとりになった男の子は,夏目雅子のところへ戻ってきました。
 そして,もう一度表紙をまじまじと数秒くらいみて,離れていきました。

 あのくらいの年の男の子でも「ほんものの美人」というのは,わかるんだね。
 (私もそうだったかもしれない)
 すごいなー,昭和の大女優。

(以上)
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