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2014年09月29日 (月) | Edit |
 私のウチは,古い団地をリノベしたもので,あちこちにつくりつけの本棚があります。
 たとえば,リビングは部屋の両側に,このようなものが。

リビング ソファー側の本棚

リビング テーブル側の本棚

 我が家でいちばん目立つのは,本棚です。
 本棚がなかったら,モノの少ない,ガランとした家でしょう。
 
 この本棚は,もっぱら「自分が使う」ための道具だと思ってきました。
 でも最近は「みんなで楽しむこともできる本棚」にしたい,と思っています。

 といっても,今の私の本棚は「みんなで楽しむ」には程遠い状態です。上記のリビングの本棚にある8割がたは世界史関連の解説書や専門書。「17世紀イギリスの・・・」「工業化の歴史的・・・」「鉄道と国民国家形成・・・」みたいなタイトルが並んでいます。

 お客さんが来ると,いっしょに本棚を眺めることがありますが,「17世紀イギリスの・・・」みたいのばかりだとほとんど会話がはずみません。「本を手に取ってもいいですよ」といっても,まず誰も手に取りません。

 でも,ウチにある本の全部がこうではありません。住まいや家具・雑貨の本,ライフスタイル関係,ビジネスや生き方に関わる本,エッセイなど,「対話が生まれやすい」と思える本もあるのです。

 私の持っている本(文庫・雑誌も合わせて5000~6000冊)のうち,2~3割はそれです。また,歴史や社会関連でも,親しみやすい内容で「多くの人にオススメできる」本もあります。

 お客さんのなかには,そんな「親しみやすい」本を棚からみつけて,手に取ってみる人もいます。でも,その手の本の多くは,お客さんの目に触れにくい棚に集まっています。玄関先の雑然とした本棚や書斎まわりなどです。

 ***

 だったら,リビングの目立つ本棚に,より多くの人が楽しめる(かもしれない)本を集めてはどうか?

 ただ,我が家の本の配列には自分なりに考えた秩序があって,それを大きく再編成するのは,すぐにはできない。
 そこで,本棚のかぎられた部分だけを空けて,そこに「親しみやすい」系の本を並べてはどうか。「とくにこれはオススメ」というのをセレクトして,ほかの本棚からもってくるのです。

 この「セレクトコーナー」を「そういち文庫」とでも名付けよう。

 上記の写真の,下のほうの本棚の,真ん中の列の上2段で「そういち文庫」をつくってみました。

そういち文庫

 住まいや団地関連,人生の達人の名言集やエッセイ,料理や生活,児童文学・・・。宮崎駿の絵物語や藤子・F・不二雄のSF短編集などというのもあります。ウチの奥さんが子どものころ読んだ少女マンガ(陸奥A子)もある。

 エッセイは,吉本隆明やエリック・ホッファーのような思想家もあれば,花森安治や森茉莉や水木しげるやのような「昭和の個性的なすごい人」や,ナンシー関(消しゴム版画の元祖)や群ようこのような「今どきのエッセイ・コラムの大先輩」といえる著者のものも。

 児童文学は,私が子どもころ(高校生くらいまで)に読んで気にいっていたもの。

 とりあえず,『二年間の休暇(「十五少年漂流記」の完訳)』『海底二万マイル』といったジュール・ベルヌの作品,『ゲド戦記』『大草原の小さな家』など。これらは,ずっと持っていたのではなく,最近ブック・オフなどで買ったのです。立派なハードカバーでも100円200円で売られていたりします。

 「みんなで楽しめる」というのには,まだまだかもしれませんが,まずは第一歩。

 いずれ,オープンハウスなどもやってみたいです。
 つまり,どこかの土日で「どなたでもウチに遊びに来てください」と告知して,お待ちするというもの。
 オープンハウス的なかたちで,一種の私設図書館を運営している方も,世の中にはいらっしゃるようです。

 オープンハウスの開催は未定ですが,そのうち告知させていただきます。
 今年中に1回はやりたいです。

 ***

 家というのは,道具です。個人の持つ,最大の道具。
 そこにしつらえた本棚も道具。
 本だって道具です。

 ウチに来てくださった方から「いい家になっているね」「いい本棚だね」と言っていただいたことが,何度もあります。だったらその「出来のいい道具」を,トコトン使っていきたい。

 トコトン使うというのは,自分ひとりではなく「ほかの人といっしょに使って楽しむ」ということなのではないか。そんなふうに,最近とくに思うようになりました。 

 先日,ウチにある暮らしの道具を紹介した記事(イスや照明やホウキなどについて)を読んだある方から,好意的な感想をいただきました(鍵コメです)。
 「暮らしを豊かにするというのが,わたしたちが道具をあつかう第一の動機だ」とその方は述べていて,おおいに共感しました。

 そして, 「豊かさ」の最も充実したかたちは「人とたのしむ」ことではないか,とも思いました。そのためにはいろんな工夫や準備や気づかいも必要でしょうが,それもまた楽しいはずです。

(以上)
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