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2013年04月30日 (火) | Edit |
今日4月30日は,独裁者アドルフ・ヒトラーが死んだ日です。連合軍の攻撃によってベルリンが陥落したあと,当時の参謀本部であった地下壕で自殺したのです。

「ヒトラーが偉人(エライ人)だって?」と疑問に思う人もいるでしょう。私は,「偉人」とは,「それぞれの分野で著しい業績をあげ,歴史に名を残した人」と定義しています。そこには「反面教師的に名を残した人」も含みます。ヒトラーはそれにあたります。大きな罪や過ちを犯しているのですが,人類の歴史のなかで特筆すべき存在ではあるわけです。

ヒトラー

元ホームレスの「ヨーロッパ征圧」

 1910年代のドイツに,1人のフリーターの青年がいました。彼,アドルフ・ヒトラー(1889~1945 ドイツ)は貧しく,ホームレスだったこともあります。
 その後,第一次大戦(1914~1918)に従軍。
 戦後の1919年には,ドイツ労働者党(のちのナチ党)に入党します。
 「党」といっても,カギ屋の主人や土建業の社長や売れない物書きやら,無名の変わり者が集まって政治談議をしているだけ。きちんとした綱領(党の基本理念)も予算も何もない。
 定職もなくヒマなヒトラーは,党の活動にのめりこんで働きます。演説会のチラシをつくって配ったり,募金を集めたり。新聞広告を出した演説会に100人ほどが集まったときは,うれしかった……

 その後,1930年代後半。ヒトラー総統率いるナチス・ドイツは,全ヨーロッパの制圧をめざし,戦争をはじめます。
 元ホームレスの青年が,十数年後にはそんなことに……! ヒトラーの生涯を追っていると,想像を絶する事実を前にして,「なぜこんなことが?」と問わずにはいられなくなります。

参考:ハフナー著・赤羽龍夫訳『ヒトラーとは何か』(草思社,1979),カーショー著・石田勇治訳『ヒトラー 権力の本質』(白水社,1999)。ほかにマンガの水木しげる著『劇画ヒットラー』(ちくま文庫,1990)もよい入門であり参考にした。

【アドルフ・ヒトラー】
ファシズムという反民主主義の思想に立って独裁権力を手にし,世界を大戦争に巻き込んだ政治家。1933年選挙を通じ政権を獲得。39年ポーランドに侵攻し大戦勃発。45年終戦直前に自殺。ユダヤ人虐殺を行った。
1889年4月20日生まれ 1945年4月30日没

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テーマ:歴史
ジャンル:学問・文化・芸術
コメント
この記事へのコメント
はじめまして。

何故か分かりませんけど、ヒトラーのカリスマ性に憧れる自分が居ます。悪人としてじゃなく、人間としてのあの力強さに。
やった事は悪事でしょうけど、それだけで切り捨ててしまうのは勿体ないと感じます。
2013/05/01(Wed) 13:30 | URL  | ケン・サン・ダーヨ #SFo5/nok[ 編集]
Re: タイトルなし
こちらこそはじめまして。「憧れる」かはともかく,ヒトラーについて「とにかく悪だ」として,そこで思考停止するのはどうかと,私も思います。ヒトラーという「事件」から,いろいろ考えるべきでしょう。たとえば,「カリスマ」ということであれば,たいていのカリスマがそうであるように,もともとのヒトラーはカリスマなどではなく,「ちょっと変わったフリーターの青年」にすぎなかったのです。それが最後はああなったわけです。そこには,個人の成長過程としても,社会との関係でも,いろいろ興味深いことがあるでしょう。今回の「四百文字の偉人伝」は,そういうことへのほんの入り口です。
2013/05/02(Thu) 07:35 | URL  | そういち #-[ 編集]
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