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2013年07月04日 (木) | Edit |
 最近,1日でいちばん好きな時間は,朝の通勤電車で本を読んでいるときでしょうか。
 
 私の職場の出勤時間は,ふつうよりも少し遅い。
 だから,電車も混雑のピークを過ぎています。

 そして,あえてより空いている各駅停車に乗る。
 座れはしないけど,ゆったりと立ち読みできます。
 たいていは出入口のあたりに陣取ります。

 最寄駅から副都心のターミナル駅まで,50分あまり。
 「通勤電車の立ち読み書斎」です。

 今週もこの時間にいくつかの本に出会いました。

 月曜日は,先日のこのブログの記事でも紹介した,

 『魂の錬金術 エリックホッファー全アフォリズム集』中本義彦訳 作品社

 を再読。

 ファシズムや共産主義のような,思想の大問題にかかわる鋭い格言がいっぱい出てきます。でも,ちょっとした「生活の知恵」みたいな格言もあって,それもなかなか。
 終点にさしかかったとき,

 われわれを疲れさせるのは,終わっていない仕事である。

 というフレーズが目に飛び込んできました。
 そういえば,あの仕事がまだ終わってなかったよな,たしかに疲れる…今日がんばってやってしまおう。

 火曜日は,

 上野佳恵『「過情報」の整理学 見極める力を鍛える』中公選書

 ネット時代における情報リテラシーの本。著者は有名なコンサルティング企業出身。
 地味な本です。ビジネス書にありがちな刺激的な言い方や「煽る」かんじはありません。でも,丁寧で堅実で,入門書として,私はいいと思います。

 水曜日は,

 ロバート・アレン『なぜ豊かな国と貧しい国が生まれたのか』グローバル経済史研究会訳,NTT出版

 グローバルな,大きな視点でみた経済史の本。
 今の世界に豊かな国と貧しい国が生まれたのは,産業革命などの革新をいちはやく行った国ぐにと,その革新で立ち遅れた国ぐにがあるから。
 では,イギリスなどの西欧諸国で,なぜのような革新がおこったのか。また,アジア・アフリカではなぜ起こらなかったのか。

 有力な説明のひとつに,西欧諸国における財産権の保障とか公正な裁判などの社会制度が,経済発展の重要な基礎になった,という説があります。私もその考えに基本的には賛成。
 でも,この本の著者は,これには反対です。

 なぜ反対なのか,かわりにどう説明するのか,と思って読んでいくと,どうも納得いきません。

 この著者にとって,「西欧には,近代化になじむ,すぐれた社会制度や文化があった」というのは,「正義」に反しているようです。
 欧米はすぐれた伝統を持っている,といってしまうと,その他の国ぐにに申し訳ない,という感じがある。
 その「正義」で世界史を解釈しようとして,歪んでしまっている。

 この本のテーマは,私の読書のど真ん中の世界。
 この本については,いずれちゃんと書こう…

 最近は,電車のなかで本を読んでいる人は少ない。
 スマホとかタブレットに向かっている人が目立ちます。

 でも,「通勤電車の立ち読み書斎」は,なかなかいいです。集中できます。

 これから,その時間です。いってきます。
 
(以上)
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テーマ:読書メモ
ジャンル:学問・文化・芸術
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