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2013年07月26日 (金) | Edit |
 「自分で考える勉強法」シリーズの36回目。

 「読書論」の話を続けています。
 昨日(7月25日初心者は書籍から)に続き,「知識や情報を得るための,さまざまな媒体」について。書籍,雑誌,新聞,インターネットなど,それぞれの媒体の特徴や扱いかたにかんする話です。

 以下,述べているのはごく基本的なことですが,確認しておきたいと思います。


インターネットの情報は,取り扱い注意。

 前回の記事(初心者は書籍から)で,「新聞記事の情報は,整理されていない」ということを述べましたが,それは本や雑誌とくらべてのことです。インターネット上の情報とくらべれば,新聞の情報は非常に整理されたものです。

 最近は「新聞は読まない。ネットのニュースで十分」という人も多いです。たしかに世間の常識を知るだけなら,それでいいと思います。しかし,少し突っ込んで社会のことを知ろうというのなら,新聞は読んだほうがいいでしょう。

 新聞を一度ていねいに読んでみてください。本当にいろんなことが載っています。

 政治・経済などのニュースだけではありません。その背景になる知識の解説や,より大きな流れを論じたコラムもあります。
 出版,美術,音楽などの文化を扱った記事もあれば,健康,料理,レジャーなどの生活関連の情報もあります。
 あなたの関心に触れるものが,必ずあるでしょう。

 それらの情報は,記者たちが世間のいろんな出来事や情報から,「知らせる価値がある」というものを選んで集めたのです。そして,私たちに届くまでにいろんなチェックを経ています。

 私は以前の仕事(会社を立ち上げたことがある)の関係で,新聞の取材を受けたことがあります。
 その取材のインタビューのあと,数百文字の記事をまとめるにあたって,記者はいろんな事実関係を(電話で)再確認してきました。記事にまちがいがないように,ということです。

 新聞記事は一般に,相当な取材や確認をして書いているのです。さらに,記事の原稿を上司や専門部署がチェックすることも行われます。

 このように,手間ヒマかけた情報がたくさん集まっているのが新聞です。読んで勉強にならないわけがありません。
 ただ,初心者には情報が膨大すぎて扱いにくい面がある,ということです。

 本や雑誌をつくる出版社でも,信頼できる著者が書いた原稿を,編集者や専門部署がチェックしています。実績や信頼のある出版社ならば,それを行っています。

                         *

 これに対し,インターネットの情報の多くは,新聞や出版社で行うような選別やチェックが入っていません。

 選別がなされず「いろんなものがある」というのは,インターネットの魅力です。
 しかし,きちんとしたチェックが入っていないのでは,まちがいが多くなります。

 いい加減な人がでたらめを書いても,そのまま「情報」として公開されてしまう。それがネットの世界です。

 インターネットの情報は,伝統的な出版の情報にくらべると,各段に信頼性が落ちるのです。中には信頼のおける発信者もいますが,全体でみれば少数派です。だから扱いがむずかしいです。

 もちろん,本や新聞の情報にもまちがいはあります。きちんとした出版社の本でも,「これはまちがいだ」と気がつくことはあります。
 本に書いてあることでも,簡単にうのみにしてはいけません。それでも,多くのネットの情報よりはずっと確かです。

 だから,ネットの情報とうまくつきあうには,それなりに勉強していないといけないのです。
 勉強していれば,情報の「あやしい部分」と「使える部分」を区別して利用できます。それさえできれば,インターネットはとても便利な道具です。いろんな知識への手がかりを与えてくれます。

 しかし,勉強していないと,ネットのまちがいをうのみにしてしまいます。それをくり返していると,頭の中にガセネタをいっぱい抱えることになります。

 そうならないためには,どうしたらいでしょうか? 

 大事なのは,調べものをするとき,インターネットばかり使わないで活字の情報にもあたることです。
 
 多くの専門家は,ちょっとした調べものは,まず専門の辞典にあたります。こうした辞典は,専門家が書いた原稿を,ほかの専門家が徹底的にチェックしてつくります。とくに信頼度の高い出版物なのです。

 だから私たちも,関心のある分野については,専門辞典などの参考図書を手元に置くといいでしょう。辞典には,プロ仕様の本格的なものだけでなく,ふつうの人にも扱いやすい小型のものもあるので,それでいいです。それを,機会があるごとにひいてみるのです。

 そうやって勉強を重ねていくと,ネットの情報をうのみにはしなくなります。そして,ネットの世界に活字の情報を補うものをみつけて,うまく使えるようにもなるはずです。

(以上,つづく)

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テーマ:雑学・情報
ジャンル:学問・文化・芸術
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