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2013年10月29日 (火) | Edit |
 「自分で考える勉強法」シリーズの59回目。

 このところ,「文章論」について述べています。
 といっても,具体的な文章のテクニックではなく,「とにかく書いてみよう」ということを強調してきました。
 今回は「力を入れて書いてみよう」という話。とくに,エネルギーあふれる若い人は,意識されるといいのではないか,と思っています。


最初は,不自然なほど力が入っていていい。
よけいな力は,あとで抜けてくる。


 理論的な勉強を少し積んだ人がものを書いてみると,やたらと肩に力が入ります。ガチガチした,読みにくい文章になる。そのわりに,中身は薄かったりする。

 私がそうでした。そして,それでよかったんだと思います。

 「論理的な,きちんとした論文を書くんだ」という気持ちで,思いきり力を入れて書いてみましょう。
 論旨に矛盾や飛躍はないか,よく注意してスキのない文章を書くのです。むずかしそうな抽象概念も,使ってみましょう。細かなデータも,並べてみましょう。

 「論文」などというと,構えてしまうかもしれませんが,とにかく自分なりに精いっぱい「きちんと筋の通ったもの」を書こうとしてみる,ということです。
 そのことで,読みやすさなどの文章としての「出来栄え」は,いまひとつになるかもしれません。でも,やってみる価値はあります。

 すぐれた学術論文は,知的な文章の最も厳密で,完成された形です(これと対をなすものとして,詩や小説などの「芸術的な文章」の世界があります)。
 論文を柔らかくしたり,簡潔につくり変えたりしていくことで,評論もエッセイも書くことができます。以前の記事(コラムを書いてみよう)で述べたコラムというものの多くは,簡潔なミニ論文なのです。

 本当にすごい人は,論文も柔らかい文章も書けます。そしてそれは,本格的な論文できたえた力と技があるからです。

 いくらか勉強したら,肩に力を入れて大論文を書いてみましょう。「自分の志向はそうではない」という人も,練習としてやればいいと思います。もっと短くて軽いものを書く一方で,取り組んでみる。

 そうやって,知的な体力を身につけるのです。
 そのうち,よけいな力も抜けてくるでしょう。軽いものばかり書くのは,それからでもいいのです。

(以上)
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テーマ:勉強
ジャンル:学問・文化・芸術
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