2015年09月09日 (水) | Edit |
  そういち文庫9月はじめ

 ※9月10日に「目録」に注釈をつけるなど,大幅に加筆しました。

 何度も話題にしていますが,妻が近所のビルの一室を借りて,書道教室をしています。
 その教室の一画に,大人や子どもの生徒さんが息抜きできるような本を並べています。
 書道教室の小さなライブラリー(上の写真)。生徒さんには貸し出しもしています。
 私の名をとって「そういち文庫」と呼んでいます。

 前回記事で紹介した,この教室での小さなイベント(8月22日開催)では,妻のミニ書道教室のほか,私がそういち文庫のさまざまな本についてご紹介するということも行いました。
 そのとき「そういち文庫図書目録」も,作成・プリントしてお配りしています。

 今回は,この目録をご紹介します。
 そういち文庫の蔵書は,百数十冊ほど。
 これを「書道」「住まい・暮らし」「芸術・美しいもの」「少し昔の暮らし」「おはなしの絵本」「ものがたり」「世界・宇宙を知る」「伝記・人物」「ことばを味わう」の9つのカテゴリ―に分けました。

 これらの本は,私や妻の蔵書もありますが,それは全体の4分の1くらい。大部分は,この「文庫」のためにあらためて買ったのです。

 職場や公共の場など,人の集まるところに「小さな文庫」が設けられていることがあります。しかし多くの場合,「本の捨て場所」になっています。つまり,誰かにとって「要らなくなった本」ばかりが寄贈されて並んでいる。それでは魅力のある本棚にはなりません。
 ほんとうはやはり,「これは」という本を選んで並べていかないといけない。

 そのためには,「文庫」のために予算を組んで本を購入していくことでしょう。自分の蔵書を寄贈するにしても,「要らなくなった本」ではなく,「人にすすめたくなる,自分にとって大事な本」にすべきではないかと。

 そういうことを,そういち文庫ではできるかぎり行ったつもりです。

 もちろん予算には限りがあります。だから,ブックオフやアマゾンの古本で安いのをみつけたら,買うということを行ってきました。
 何万円かかかっているのですが,そのコストとしては,ずいぶんと楽しい遊びだと思っています。私はやはり本が好きなのでしょう。イベントに来てくださった方から,「そういちさんにとって本は人生そのものだと思った」という感想をいただきました。そうなのかもしれません。
 
 ***

そういち文庫図書目録
2015年9月9日現在


1.書道
書道教室なので,まず書道の本。中国や日本の古典を知る展覧会の図録や,書道の世界では定評のある雑誌『墨』,最近の雑誌の書道特集など。天石東村『書道入門』は,文庫サイズの「カラーブックス」の1冊。古い本でコンパクトですが充実した内容だそうです(妻から聞いた)。『とめはねっ!』は,高校の書道部を題材にしたマンガ。青年コミックスですが,子どもも借りていきます。

和様の書 (展覧会図録)
書の至宝 日本と中国 (展覧会図録)
書聖 王羲之 (展覧会図録)
雑誌『墨』 九成宮醴泉銘を書く 芸術新聞社
雑誌『墨』 三蹟とその時代 芸術新聞社
雑誌『墨』 100人で百人一首 芸術新聞社
雑誌『墨』 かなの原点古今和歌集 芸術新聞社
雑誌『Pen』 書のチカラ CCCメディアハウス
雑誌『サライ』 書に親しむ 小学館    
すぐわかる日本の書 可成屋(編) 東京美術
書百話 榊莫山 ハルキ文庫
書道入門 天石東村 保育社
知識ゼロからの書道入門 武田双雲 幻冬舎
かな連綿字典 竹田悦堂監修 雄山閣出版
新毛筆書写事典 續木湖山編書 教育出版
とめはねっ!(一)~(三) 河合克敏 小学館
脳トレ書道トレーニングブック 青山浩之 二玄社


2.住まい・くらし
住宅,インテリア,料理,ライフスタイルなどの本。90年代後半から2000年代(ゼロ年代)の少し前の本が中心です。今どきの暮らしやインテリアの本の「元祖」「大先輩」みたいな本がいくつかあります。大橋歩さんや建築家の中村好文さんの本などはまさにそう。あと,その筋の「大先輩」といえば,料理家の辰巳芳子さんの本。それから,昭和の巨匠建築家・吉村順三の『小さな森の家』。吉村の自邸の山荘を紹介したビジュアル本で,「究極のすまい」をみることができます。その一方で,最近の売れっ子の松浦弥太郎さんや伊藤まさこさんの本は,この文庫でも人気です。なお,こういうユーザーの反応については,ほとんどは現場にいる妻からの報告や貸し出し記録によるものです。『団地リノベ暮らし』には,我が家が載っています。

カーサブルータス特別編集 誰にでもわかる20世紀建築の3大巨匠 マガジンハウス
カーサブルータス特別編集 理想の暮らしが買える店 マガジンハウス
住宅巡礼 中村好文 新潮社
家族をつくった家 芦原太郎 インデックスコミュニケーションズ
住まい 萩原修監修 プチグラパブリッシング
ふつうのおいしい 大橋歩 マガジンハウス
100の基本 松浦弥太郎 マガジンハウス
松浦弥太郎の仕事術 松浦弥太郎 朝日新聞出版
美しい椅子2  島崎新ほか 枻文庫
味覚旬月 辰巳芳子 ちくま文庫
少ないもので贅沢に暮らす 石黒智子 PHP文庫
団地リノベ暮らし アトリエコチ アスペクト
LIFE 飯島奈美 ほぼ日刊イトイ新聞
ブルータス特別編集 合本居住空間学 マガジンハウス
大橋歩の生活術 大橋歩 マガジンハウス
家事のニホヘト 伊藤まさこ 新潮社
朝ごはんの献立 飯島奈美 池田書店
小林カツ代のあっという間のおかず 小林カツ代キッチンスタジオ 大和書房
日本のごはん,私のごはん ホルトハウス房子 文化出版局
暮らしのヒント集 暮しの手帖社
新版 家を買いたくなったら 長谷川高 WAVE出版
あしたのお弁当 飯島奈美 主婦と生活社
普段着の住宅術 中村好文 王国社
小さな森の家 吉村順三 建築資料研究社
暮しの手帖別冊 暮らしのヒント集  暮しの手帖社
自分の仕事をつくる 西村佳哲 晶文社


3.芸術・美しいもの
いわゆる美術の本は少ないです。『謎ときフェルメール』や岡本太郎の本くらいでしょうか。「この世にあるいろんなきれいなもの」ということで,宝石図鑑や,あるいは『寿司ガイドブック』とか。『寿司・・・』は美しい写真で,ひととおりの寿司ネタを紹介した,コンパクトな図鑑。これを子どもが借りていったりします。ついこのあいだは『宝石の写真図鑑』を小学生の女の子が借りていきました。大人向けの本で,記述は細かい字でむずかしいのですが,きれいな宝石の写真をたのしめるはずです。大人の方が木村伊兵衛の写真集を借りていかれたこともありました。

土門拳が伝えたかった日本 土門拳 毎日新聞社
木村伊兵衛の昭和 木村伊兵衛 筑摩書房
ふしぎなえ 安野光雅 福音館書店
THE SMAP MAGAZINE マガジンハウス
やきものの見方ハンドブック 仁木正格 池田書店
伊藤まさこの雑食よみ 伊藤まさこ メディアファクトリー
謎解きフェルメール 小林頼子 朽木ゆり子 新潮社
宝石の写真図鑑 キャリー・ホール 日本ヴォーグ社
ブルータス特別編集 新説・あなたの知らない岡本太郎 マガジンハウス
寿司ガイドブック 英語訳付き 池田書店
北東北のシンプルをあつめにいく 堀井和子 講談社


4.少し昔のくらし
昭和の暮らしや風景をテーマにしたものが中心。『昭和の暮らし博物館』は,昭和二十~三十年代の暮らしを取りあげたもので,借りた大人の方も「なつかしかった」とのこと。『小さな料理の本』は「大草原の小さな家」((インガルス一家のお話し)に出てくる,さまざまな料理をレシピとともに紹介したもの。

東京 消えた街角 加藤嶺夫 河出書房新社
小さな家の料理の本 バーバラ.M.ウォーカー 文化出版局
写真が語る 子どもの100年 村上義雄編 平凡社
昭和のくらし博物館 小泉和子 河出書房新社


5.おはなしの絵本
おもに私が小さいときに読んだ,定番・古典が中心。そういう昔からの本が,今も新刊書店で買えるのですね。今の子どもたちにとっても,これらの本は結構「おなじみ」のようです。「ちびくろさんぼには,2があるんだー」などという反応も(この文庫にはないけど,3まであるよ)。このカテゴリ-は,貸出がわりと少ないのですが,子どもたちはちょこちょこ手にとっているようです。書道のお稽古の前後のわずかな時間で読んでしまうことも。このあいだのイベントでも,小学2年生の男の子が『おしいれのぼうけん』をあっという間に読んでしまいました。つい先日は小学3年の女の子が『プーのはちみつとり』を借りていきました。プーさん好きなんだそうです。アニメとはまたちがった絵の雰囲気などたのしんでもらえれば。

やまのこどもたち 石井桃子 岩波書店
山のクリスマス ベーメルマンス 岩波書店
きかんしゃやえもん 阿川弘之 岩波書店
ちいさいおうち バートン 岩波書店
ぐりとぐら なかがわりえこ やまわきゆりこ 福音館書店
ぐりとぐらのうたうた12つき なかがわりえこ やまわきゆりこ 福音館書店
だるまちゃんとてんぐちゃん 加古里子 福音館書店
プーのはちみつとり ミルン 岩波書店
じてんしゃにのるひとまねこざる レイ 岩波書店
おしいれのぼうけん 吉田足日 日畑精一 童心社
いたずらきかんしゃちゅうちゅう バートン 福音館書店
からすのぱんやさん 加古里子 偕成社
ちびくろさんぼ バンナーマン 瑞雲舎
ちびくろさんぼ2 バンナーマン 瑞雲舎


6.ものがたり
これも,大半は私が子どものときに読んだものから,分野のバランスを多少は考えて選びました。児童文学のほか,手塚治虫や星新一も。『鉄腕アトム3』は,男の子に人気。「地上最大のロボット」という,浦沢直樹『PULUTO』の原作が入っている巻です。伊藤計劃『ハーモニー』やアンディー・ウィアー『火星の人』のような,ふだんSFを読まない人にもオススメのSFも。このカテゴリーは「文字が多い」と,子どもには敬遠されがちです。『ゲド戦記』も『二年間の休暇(十五少年漂流記の完訳)』も『大草原の小さな家』も,まだ誰も借りていない。でもこのあいだは小学4年の女の子が『魔女の宅急便』を借りていきました。あれは,アニメもいいのですが,原作がやはりすばらしいのですね。

星の王子さま サン=テグジュペリ 岩波書店
古事記物語 福永武彦 岩波書店
ドリトル先生アフリカゆき ロフティング 岩波書店
ホビットの冒険(上・下) トールキン 岩波書店
三国志 羅貫中 駒田信二訳 講談社
海底2万マイル ベルヌ  講談社
ABC殺人事件 完訳版 クリスティ 偕成社
くまのパディントン ボンド 福音館書店
魔女の宅急便 角野栄子 福音館書店
二年間の休暇 ベルヌ 福音館書店
大草原の小さな家 ワイルダー 福音館書店
ゲド戦記Ⅰ 影との戦い ル=グウィン 岩波書店
火の鳥 未来編 手塚治虫 小学館
ハーモニー 伊藤計劃 ハヤカワ文庫
シュナの旅 宮崎駿 アニメージュ文庫
火星の人 アンディ・ウィアー ハヤカワ文庫
おーい でてこーい 星新一 講談社
ボッコちゃん 星新一 新潮社
タイムマシン 完訳版 ウェルズ 偕成社
悪魔くん千年王国 水木しげる ちくま文庫
鉄腕アトム3 手塚治虫 サンコミックス
いやいやえん 中川李枝子 福音館書店
メトロポリス 手塚治虫 講談社
エルマーのぼうけん ガネット 福音館書店
さあゆけロボット 大石真 理論社
宇宙人のしゅくだい 小松左京 講談社
赤毛のアン モンゴメリー 講談社
だれも知らない小さな国 佐藤さとる 講談社


7.世界・宇宙を知る
宇宙の広がり,生命進化の歴史,世界の国ぐに,国旗,日本歴史の絵本,哲学入門,科学入門,動物図鑑等々・・・子どものころの私が一番好きなカテゴリー。極大の宇宙から素粒子までさまざまスケールの世界を描いた『パワーズ オブ テン』や『せいめいのれきし』などは,ぜひ手にとってほしい。『せいめいのれきし』は,『ちいさいおうち』の作者のバートンによるもの。1960年代の作で,著者はすでに亡くなっていますが,新しい科学知識をふまえた改訂版がつい最近でたので買いました。「恐竜の絶滅の原因は,地球への巨大隕石落下(それによる環境の激変)である」などといったことが盛り込まれているのです。あとは,加古里子の『宇宙』『海』。ひさしぶりに読んで,その仕事の幅の広さや編集の能力にあらためて感動。イベントで加古さんのことを紹介したところ「この人は,〈だるまちゃん・・・〉とか〈どろぼうがっこう〉とか好きだったけど,こういう科学の本もあるんですね」という方もいらっしゃいました。

絵でみる日本の歴史 西村繁男 福音館書店
自分でトコトン考えるための勉強法 秋田総一郎 楽知ん研究所
「アメリカ社会」入門 コリン・ジョイス NHK
「ニッポン社会」入門 コリン・ジョイス NHK
アンネの日記 完全版 アンネ・フランク 文春文庫
ころりん 宮地祐司ほか 仮説社
江戸時代入門 落合大海 国土社
絵とき 世界の国旗 板倉聖宣 仮説社
本のれきし5000年 辻村益朗 福音館書店
考える練習をしよう マリリン・バーンズ 晶文社
地球家族 マテリアルワールドプロジェクト TOTO出版
健康と環境 落合大海 秋田総一郎 小峰書店
恐竜のすべて ジャン=ギィ・ミシャール 創元社
1たす1は2にならない 三浦つとむ 明石書店
歴史の見方考え方 板倉聖宣 仮説社
せいめいのれきし 改訂版 バートン 岩波書店
宇宙 加古里子 福音館書店
変体仮名とその覚え方 板倉聖宣 仮説社
子どもにウケるたのしい雑学 坪内忠太 新講社
北斗七星と北極星 板倉聖宣 国土社
小学館の図鑑 NEO POCKET 動物  小学館
星座をみつけよう レイ 福音館書店
海 加古里子 福音館書店
宇宙の地図 観山正見 小久保栄一郎 朝日新聞出版
パワーズ オブ テン フィリップ・モリソンほか 日本経済新聞出版社
イームズ入門 イームズ・デミトリオス 日本文教出版


8.伝記・人物
最近の子ども向けの伝記は,比較的新しい研究成果などもふまえていることが多く,情報が豊富です。大人が読んでも勉強になるはずです。伝記を借りていくのは,今のところ女の子だけ。偉人への興味は,女の子のほうが強いのか?でも,サンプルが少ないですからね・・・

エジソン 桜井信夫 ポプラ社
二宮金次郎 小暮正夫 ポプラ社
ベートーベン 加藤純子 ポプラ社
ヘレン・ケラー 砂田弘 ポプラ社
ライト兄弟 早野美智代 ポプラ社
マザー・テレサ やなぎや・けいこ ポプラ社
ほんまにオレはアホやろか 水木しげる 新潮文庫
アンネ・フランク 加藤純子 ポプラ社
三百文字の偉人伝 秋田総一郎 楽知ん文庫
乗りものの発明発見物語 岩城正夫編 国土社
動物の発明発見物語 中村禎里編 国土社
ディズニー 三浦清史 講談社
大人のための偉人伝 木原武一 新潮選書


9.ことばを味わう
偉人・達人の名言集や,ほんの少しですが,詩集など。小学生の男の子(鬼太郎ファン)が,水木しげる『がんばるなかれ』を借りていったりします。『ソロー語録』は,『森の生活』のソローの著作から「名言」を抜粋したもの。借りていかれた方からは「ソローの本は長々としていて読みにくいところがあるけど,これは短くていい。こんなのが出てたんですねー」とのこと。『絶叫委員会』はヘンなタイトルですが,歌人の穂村弘さんが,巷や日常でであった,奇妙な・でも魅力的なさまざまなコトバ(穂村さんは「天使的な言葉たち」と言っている)を集めて語ったもの。

がんばるなかれ 水木しげる やまのん
花森安治 灯をともす言葉 花森安治 河出書房新社
黒澤明「生きる」言葉 黒澤和子 PHP
絶叫委員会 穂村弘 筑摩書房
ソロー語録 ソロー 文遊社
毎月新聞 佐藤雅彦 毎日新聞社
宮沢賢治詩集 谷川徹三編 岩波文庫
自選 谷川俊太郎詩集 谷川俊太郎 岩波文庫
通勤電車で読む詩集 小池昌代編著 NHK

(以上)
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