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2013年03月08日 (金) | Edit |
「自分で考えるための勉強法」シリーズの3回目。 
じつは,このシリーズの初稿は,今から十数年前の,私が30代なかばのときに書いたものです。読み返すと「今の自分なら書かないだろうな」というところがあります。書いたことの内容・主旨は,今もとくに修正すべき点はないと思っています。でも,全体的なトーンが,やはり「若いなあ」と……今回の話は,とくにそうです。

それでもこれは,当時の自分が「今,みえてきたものを書きとめておきたい」と思って書いたもの。そのときだから書けたのです。これはこれでいい,と思っています。

 
勉強しないでいると,あなたの頭と体は,
他人の目的に仕える道具になってしまう。


あなたが勉強もせず,自分の頭で考えるということをしないでいると,いろんな人があなたに,自分の欲望や目標を押しつけてくるでしょう。

社会のいろんな場所で,そういう「押しつけ」の得意な人がいます。

この人たちは,わかっているのです。世の中の大多数の人たちは,「よけいなことを考えると損するよ」「あなたはまちがっている」などと揺さぶれば,自分の頭で考えることをやめてしまう。そしてだまって言うことを聞くようになる,ということを。

そういう「悪意の人」だけでなく,善意で「押しつけ」をする人もいるから困ってしまいます。たとえば,親がそうです。

親の言うことを信用するな,と言っているのではありません。ただ親というのは,子どもに対して「こうするべきだ」ということを,あれこれ言ってきます。それが正しいこともあるし,まちがっていることもある。それを判断するのは自分ですが,やはり,親の影響力というのは大きいです。

「私はこうだったから,お前にはこうなってほしい」といった親の願望を押しつけられてしまうというのは,よくあることです。

放っておくと,あなたの頭と体は,他人の目的に仕える道具になってしまうのです。
 
そういう「他人による押しつけ」から自分を守るには,どうしたらいいのでしょうか? 
 
大切なのは,「何が正しいか」「なぜ正しいか」ということについて,自分の考えをはっきりと持つことでしょう。

私は,「他人の押しつけ」をはねのけるのは,得意なほうではありません。社会に出て何年かは,そのために後悔したりイライラしたりすることが多くありました。

でも,「自分の考え」がはっきりしてさえいれば,他人が何か言ってきても,わりと落ち着いていられる――体験でそれがわかってきてからは,少しは楽になりました。

もちろん,社会では不本意であっても,従わなくてはならないこともあるでしょう。でも,自分の頭で考えることのできる人は,そんな時でもしぶとく「自分」を失わずに,耐えることができるのです。

(第3回おわり,つづく)
 
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テーマ:勉強
ジャンル:学問・文化・芸術
コメント
この記事へのコメント
「自分の頭で考える勉強法」シリーズのなかで,今回のものが一番好きです。
私は定時制高校で科学を教える者ですが,「何のために教えているのか」を改めて気づかされました。
新鮮な気持ちで新学期のスタートを切ることができそうです。
2013/04/03(Wed) 23:30 | URL  | 河上力哉 #-[ 編集]
この話(他人の目的に仕える道具にならないために勉強する)は,自分としても思い入れがあります。でも,「説教臭くなっていないか」と,気になるところもありました。なので,このように言っていただけると,励まされます。
2013/04/04(Thu) 21:51 | URL  | そういち #-[ 編集]
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