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2015年09月15日 (火) | Edit |
   小さな地球儀型マグネット

 8月の半ばに,1時間ほどで読める世界史の通史 1時間で読む短い世界史 という記事をアップしました。前回の記事では,それを補足して「なぜ,世界史において繁栄の中心が移りかわるのか」ということを論じています。
*この記事は、2018年10月現在非公開としましたが、同記事をもとに2016年9月に日本実業出版社から『一気にわかる世界史』を出版しました。

 「1時間で読む世界史」を要約すると,以下のようになります。「1000文字の世界史」ですね。

 「1時間で読む世界史」じたいが,世界史という膨大な内容を要約したようなものなので,さらに要約してしまうと,それだけを読んでもよくわからないとは思います。でも,ちらっと読んで関心を持ってくださった方は,ぜひ「本体」の「1時間で読む世界史」をお読みください。すでに読んでくださった方には,以下の「要約」は「おさらい」になるはずです。

 
「1時間で読む世界史」超要約

●5500年前ころ、西アジアのメソポタミアで最初の文明が生まれた。その文明は周辺にも広まり,長い時間を経て,2500年前ころには西アジア全体を統一する大帝国(アケメネス朝ペルシア)もあらわれた。


●その一方,西アジアの文明を吸収しておこったギリシアの文明が,2500年前ころからおおいに繁栄した。2300年前ころには,ギリシア人の一派であるマケドニアが,ギリシア全体と西アジアの広い範囲を征服して大帝国を築いた。
 さらに,ギリシアの西どなりのイタリア半島でおこったローマが台頭し,ギリシアを含む周辺国を征服して大帝国を築いた。ローマは西暦100年代に絶頂期をむかえ,繁栄の中心はイタリア半島にシフトした。同時期,中国では漢帝国が繁栄した。


●しかし,ローマも衰退し,帝国の西半分(西ローマ帝国)が500年ころに体制崩壊してしまった。繁栄の中心はローマ帝国の東半分(東ローマ帝国)のギリシア周辺に移った。
 600年代には,西アジアの一画からイスラムの勢力が台頭して,700年ころには巨大なイスラム帝国を築いた。イスラム帝国では東ローマの影響を受け,ギリシア・ローマの遺産に基づく学問が盛んとなった。その後数百年は,イスラムの国ぐにが世界の繁栄の中心となる。ただし,イスラム帝国は800年代には分裂して,いくつものイスラムの国ぐにが並び立つようになった。ほぼ同じころ,中国の王朝(唐・宋など)も、おおいに繁栄した。


●1400~1500年代には,イスラムの文化を吸収して,イタリアの都市国家とスペインが台頭した。ギリシア・ローマ文化(イスラムの国ぐにで研究されていた)の復興をかかげる「ルネサンス」が花ひらく一方,スペインはアメリカ大陸などの海外に進出して多くの植民地を築いた。


●1600年代にはスペインに支配されていたオランダが独立して台頭し,商工業でおおいに栄えた。ヨーロッパの繁栄の中心は,イタリア・スペインのある地中海沿岸から,オランダなどアルプス山脈以北のヨーロッパへとシフトしていった。


●1700年代には,オランダの隣国であるイギリスが台頭した。イギリスはオランダから多くを学んでいる。イギリスで,1800年ころに産業革命がおこった。産業革命以降の技術や産業の発展によって、ヨーロッパは世界の中で圧倒的な存在になった。1900年ころには,地球上の大部分がヨーロッパ(欧米)に支配される。1800年代のイギリスは,世界中に植民地を持つ「大英帝国」として繁栄した。


●1900年ころからは,イギリスにかわってアメリカ合衆国が台頭した。そのころのアメリカでは,電気の利用などの産業革命をさらに前進させる革新がつぎつぎと行なわれた。アメリカとイギリスは,大西洋をはさんで「となりどうし」の位置関係にあり,アメリカはもとはイギリスの植民地だった。
 1900年ころ,アメリカの産業・経済は世界の中で圧倒的となり,のちに軍事力や科学・文化でも同様となった。2000年代(21世紀)になると中国などの新興国が台頭し,「衰退した」ともいわれるが,現在もアメリカは「世界の繁栄の中心」であり続けている。


●以上,世界史では,ほかの国ぐにを圧倒する繁栄をみせた,いくつもの大国・強国が興亡してきた。その「繁栄の中心の移りかわり」を大まかにたどると,つぎのとおり。

 1.西アジア
 2.ギリシア・ローマ 
 3.イスラムと中国 
 4.ヨーロッパ(イタリア・スペイン→オランダ→イギリス)
 5.アメリカ合衆国


 このような「繁栄の中心の移りかわり」に着目することで,世界史は見通しのよいものになる。

(以上)
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コメント
この記事へのコメント
となりとなりの世界史は,いいですね。
世界史の流れをつかんでおくと, 詳しいことが知りたくなります。
バラバラな知識が「時代の流れに組みなおされる」からだと思います。是非一読の書ですね。
2015/09/23(Wed) 19:17 | URL  | かずゆき #-[ 編集]
かずゆきさんへ
かずゆきさん,コメントありがとうございます。
一続きの流れのあるものとして世界史の全体像を伝えられる文章が書ければ,と思います。おっしゃるように,バラバラの知識がつながったり,位置づけがみえてくるようになればいいわけです。
簡単ではないとは思いますが,こうやっていろいろ書いています。ぜひ,まとまったものを完成させたいものです。
2015/09/23(Wed) 23:31 | URL  | そういち #-[ 編集]
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