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2013年03月20日 (水) | Edit |
今日アップした「四百文字の偉人伝・テイラー」の補足です。
経営学の開拓者フレデリック・テイラー(1856~1915)は,主著『科学的管理法』(1911)で,こんなことを述べています。

《大企業の社長から家庭の使用人にいたるまで,よりよい,より有能な人材を探す動きはかつてなく活発になっている。……ただし,誰もが即戦力ばかりを探している。つまり,どこかで鍛えられてきた人材だ。(しかし,)すでに他社の手によって鍛えられた人材を探すよりも,計画的な協力により,期待に応えてくれる水準にまで人材を鍛えることにこそ,自分たちの義務と機会があるのではないか。》
(有賀裕子訳『新訳・科学的管理法』ダイヤモンド社,5ページ)

これは,今の人材市場を思わせる言葉でもあります。「即戦力」「経験者」にたいする需要が強く,未経験者や若い人のチャンスが,昔にくらべると限られている状況。

テイラーから100年ほど経って,同じようなことを言っている人がいました。
 
《即戦力なんて存在しない。だから育てるんだ。》

これはスティーブ・ジョブズ(1955~2011)の言葉です。
(桑原明弥『スティーブ・ジョブズ名語録』PHP文庫より)

アップル社のほかに,ジョブズがつくりあげたもうひとつの企業,アニメーション制作のピクサー社について述べたときの言葉です。映画製作のたびにフリーランスのスタッフを雇うのが一般的なハリウッドで,ピクサーは監督も含め,社員のスタッフだけで作品をつくっているのだそうです。

ジョブズはこう述べています。

《我々は,十年をかけ,クリエイティブな人材とテクニカルな人材を育ててきた。外部から気軽に調達できるもんじゃないんだ。即戦力になるような人材なんて存在しない。だから育てるんだ。》
 
(以上) 

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