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2013年03月22日 (金) | Edit |
今回は「GDPでみる経済入門」の番外編です。

3月16日の記事で,「若者のあいだでTPPに対する反対意見の割合が高い」というアンケート調査について紹介しました。そして,そこには「若者の,経済に対する知識の不足があるのでは」と述べました。

もちろん,経済について知らないのは,若者だけではありません。大人世代だって,似たようなものです。

2月27日の記事で述べましたが,「経済の素人」を自認する大人たちが集まる勉強会で,「日本のGDPの額は?」という選択肢問題を出すと,2~3割の人はまちがえたりします。

でも,経済のことは,学校教育ではほとんど教えていません。それだけに,大人のほうが社会経験や独自の勉強で,いくらか経済のことを知っているのではないか。そんなことを3月16日の記事では述べました。

***

2,3カ月前,カフェでコーヒーを飲んでいると,となりの,たぶん20代のサラリーマンが「1995年か96年」の(自分の身内の)できごとを「バブルのころ」といっているのを耳にしました。

でも,日本の「バブル経済(バブル景気)」は,1986年にはじまって,1991年に終わったものです(1990年に終わったという説もあります)。おおざっぱに「1980年代後半から1990年ころ」といっていいです。

また,こんなこともありました。ついこのあいだツタヤで手にした,スタジオジブリ作品『コクリコ坂から』(2011年公開)のDVDのパッケージに,こうあったのです。作品の時代背景を説明した文章です。

《太平洋戦争が終わって18年,日本は焼け跡から奇跡の復活を遂げた。そして,高度成長が始まろうとしていた時代に,復活の象徴として,日本は東京オリンピックの開催を目前に控えていた。》

でも,「高度成長」の時代というのは,「1950年代後半から1970年代前半」のことです。開始時期・終わりの時期ともに,専門家によって若干説が異なりますが,だいたいそんなところ。

「太平洋戦争が終わって18年」の昭和38年(1963年)というのは,「高度成長が始まろうとしていた時代」ではなく,高度成長が始まって数年~10年経ったころです。「高度成長の真っ只中」というほうがいいでしょう。

カフェでの会話で「バブル経済」の時期をまちがえるのは,わかります。しかし,メジャーな映画の宣伝文書で「高度成長」の時期について,ここまで大胆にまちがっているのは,ちょっとおどろきました(ジブリ作品は,好きなのですが)。

パッケージの文章にかかわった人たち(大人たち)は,このまちがいを誰もチェックできなかったのです。

やっぱり私たちは,経済のことを,少しは勉強しておかないといけないのです。

(以上)

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テーマ:歴史雑学
ジャンル:学問・文化・芸術
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