2013年03月26日 (火) | Edit |

平日の私の昼食は,いつもだいたいおにぎりです。朝,カミさんがつくってくれます。
おにぎり2個に,ドライフルーツ少々とチーズをひとかけ。それをハンカチに包み,お茶の入った水筒といっしょにカバンの中へ。
職場で食べることもありますが,近くの公園でベンチなどに腰かけて食べることも。この数年で,何百回も食べてきましたが,飽きません。
「なんか,わびしくない?」と思う人もいるかもしれません。
たしかに,私が「おにぎり生活」をはじめたのには,「節約」ということもありました。
でも一方で,「おにぎりの昼食って,シンプルで,結構ステキなんじゃないか」とも。3~4年前にある文章を読んでから,とくにそう思うようになりました。
それは,『暮しの手帖』という雑誌の昔の記事です。同誌は,1948年に創刊され今も続く,「日々の暮らし」をテーマにした雑誌の元祖といえる存在です。
その71号(1963年9月)の記事に,こんなふうにありました。私が読んだのは「300号記念特別号」(2002年12月刊)に再録されていたものです。
タイトルは「いちばんぜいたくな昼食」。
《いまの世の中で
いちばん ぜいたくな
お昼ご飯は なにか
ご存じですか
奥さんや お母さんが
愛情こめて作った
おべんとうです。
(中略)
せめて 週に一どか二ど
愛情につつまれた
たのしい心のぜいたくを
持たせてあげませんか
そのおべんとうには,おむすびなんか
どうでしょうか
開いたとき,たのしくて,それにべ
んとう箱もいりません。あれは,持っ
てかえるのが,なんだか厄介なものだ
し,忘れる心配もあるし,中でサケの
骨や梅干のタネが,カラカラと鳴って
いたりするのは,わびしいですからね》
このあと,記事では数ページにわたり「おむすびの4つのタイプ」とか,つくりかたのポイントとか,「おむすびを包むもの」をどうするか,といったことを述べています。
たとえば,《全体を,大きめのきれいな柄のハンカチなどで包んであげましょう。新聞紙などで包んでは,興ざめです。》などとあります。
これを読んで,おむすび=おにぎりっていいな,と思ったのでした。
「おにぎり生活」という自分の行いを,美しく肯定してくれる感じもしました。
それにしても,これって50年も前の記事なんですよね。今どきの「シンプルな暮らし」を先取りしているような内容です。
あなたもたまにはおにぎりの昼食,どうでしょう?
(以上)
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